【バチカン市】カトリック教徒は毎年、ローマ教皇に対して巨額の献金を行う。司教たちは「ペテロのペンス」という献金制度を通して弱者や苦しんでいる人を助けるよう、信者に強く勧めている。  だが、事情に詳しい複数の関係者によると、毎年5000万ユーロ(約60億円)以上が集まる献金のほとんどがローマ教皇庁(バチカン)の予算の穴を埋めるのに使われており、慈善活動に直接使用されるのは献金総額の10%にすぎない。  バチカン高官しか知らないこうした献金の用途を巡り、カトリック教会の指導者の間で懸念が高まっている。