スイス医薬品大手ノバルティスは、世界で最も高額な遺伝子治療薬を無償提供する抽選プログラムを立ち上げた。患者団体からは、乳幼児の難病治療薬を割り当てるには不適切な方法だとの声も上がっている。遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」は米国のみで販売が承認されている脊髄(せきずい)性筋萎縮症(SMA)の治療薬で、価格は210万ドル(約2億3000万円)。プログラムは米国外の患者にも薬を提供する目的で立ち上げられたが、承認されていない治療をどの患者が受けるか、製薬会社が判断する倫理上の問題が指摘されている。未承認薬を企業が無料で提供するいわゆる「コンパッショネート使用(人道的使用)」は一部の国では認められているが、ゾルゲンスマへの高い需要を受けて立ち上げたられた抽選方式は異例。
世界一高額な難病治療薬、抽選で無償提供へ 批判の声も
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