中国にとってひどい年がようやく終わろうとしている。今年はいいところが1つもない、最悪の1年だった。来年は順調なスタートを切りそうだが、一見、穏やかな水面の下には厄介な氷山が潜んでいる。投資家は富士康科技集団(フォックスコン)など貿易関連株にチャンスを見いだすかもしれない。しかし2019年はなんとか回避したものの、2020年は中国の金融が深刻な混乱に見舞われる危険性が高まっている。ほとんどの投資家は気づかなかったが、自動車や電子機器など中国経済の主要分野は2019年の終わりの時点で既に好転していた。自動車業界は2018年から2019年のほとんどの期間、深刻な停滞から抜け出せずにいたが、11月の自動車生産は昨年6月以来、初めて前年同期比でプラスとなった。スマートフォンや半導体の世界販売が再び増加し、中国の電子機器メーカーの利益もここ数カ月、大きく回復している。