米中が15日に署名する「第1段階」の貿易合意を巡り、民主党のチャック・シューマー上院院内総務(ニューヨーク州)は、内容が十分でないとした上で、米国企業や労働者に恩恵をもたらさない一方で中国政府を勢いづかせてしまう可能性があると、ドナルド・トランプ大統領に警告した。シューマー氏は13日付のホワイトハウス宛ての書簡で、中国企業への補助金や知的財産権の窃盗をやめるという中国側の具体的な約束をトランプ政権が確保できなければ、米国企業は多大な損害を被ることになると指摘。暫定合意の締結で、米国は中国に圧力をかけるてこを失いかねないと述べた。書簡は14日公表された。トランプ大統領はこれまで貿易を巡る中国との争いで超党派の支持を得てきたが、この書簡を踏まえると、そうした異例の期間は長続きしないようだ。シューマー氏は長年の対中強硬路線支持者で、中国の要求に屈しないようトランプ政権関係者に働きかけてきた。トランプ氏が対中追加関税を発表した昨年5月にはツイッターを通じて即座に支持を打ち出し、中国への強硬姿勢を保つようトランプ氏を励ました。
トランプ氏の対中暫定合意は貧弱 民主シューマー氏が警告
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