高過ぎるインフレ率の危険を巡る懸念が経済解説につきものだった時代はとうに過ぎ去った。だからといって、インフレが予想以上に過熱する可能性を完全に退けるべきではない。米労働省が14日に発表した昨年12月の消費者物価指数(CPI、季節調節済み)は前月比0.2%上昇と、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト予想の0.3%に届かず、前年同月比では2.3%の上昇だった。食品・エネルギーを除くコアのCPIは前月比で0.1%上昇、前年同月比では2.3%上昇となった。エコノミストはコアCPIに注目してインフレの傾向を追跡している。一方、連邦準備制度理事会(FRB)が重視している商務省発表のインフレ率は、労働省のインフレ率よりも低いため、昨年もFRBの目標である2%に満たなかったとみられる。FRBの政策担当者は全体としては、インフレ率が来年まで2%に満たないと見込んでいる。
インフレは「予想外を予想」せよ
インフレ低迷が続くとの予想が根強いが、常に予想が当たるとは限らない
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