米著名投資家ウォーレン・バフェット氏はここ数年、「象のサイズの買収」が見つからないと嘆いていた。だが、バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイは2016年初め以降、米アップルの株式790億ドル(約8兆8400億円)相当を買い集めた。そのアップル株は今やバークシャーの時価総額の14%に相当し、保有資産の中で最大の比率を占めている。バークシャーは18年の年次報告書で、アップル株取得におよそ360億ドルを費やしたと明らかにしていた。これはバークシャーにとって過去最大規模だった16年の金属部品製造会社プレシジョン・キャストパーツの買収額約327億ドルを上回る。バフェット氏にとってアップルは「まさしく象だ」と語るのは、バークシャー株を長く保有する投資顧問会社ガードナー・ルッソ&ガードナーのパートナー、トーマス・ルッソ氏だ。「機が熟した大型案件が浮上すれば、間違いなく仕留めに向かう彼の姿勢を示すものだ」と言う。