シアトル出身の郵便職員デービッド・ホワンさん(30)は、新型コロナウイルス感染急増で封鎖された中国・武漢から米政府のチャーター便で避難する際、帰国できることにどれほど感謝したかわからない。だがそれに続く2週間の隔離期間をアルコール抜きで過ごすことになるとは予想もしなかった。「私は毎日赤ワインを飲まずにはいられない。最低でも一日1杯は」とホワンさんは話す。ホワンさんはカリフォルニア州サンフランシスコの北東80キロにあるトラビス空軍基地での滞在を指示された。赤ワインは政府職員があらかじめ備蓄しなかったものの1つだ。彼は親しくなった基地の作業員の一人から、ゴム手袋に隠してウオツカのミニチュアボトル4本を差し入れてもらった。ホワンさんは4晩かけてそれを味わった。