急速に広がる新型コロナウイルスの感染制御に努めるアジア諸国政府は、保健当局の調査担当者に対して旅行行程など重要な詳細情報を隠し、隔離命令に従わない住民や旅行者を処罰している。シンガポールは今週、中国人夫婦が移動に関して偽情報を提供したとし、感染症法(IDA)に基づき罰金を科した。これとは別に、ウイルス関連規制に違反した外国人の永住権や労働許可も取り消した。タイの当局者は26日、新型コロナウイルスに感染した市民が過去に日本へ旅行していたことを速やかに報告せず、大勢の追加検査が必要になったと批判した。アジア諸国はウイルスにさらされた可能性のある人を特定し、行動を制限するため、さまざまな措置を講じている。患者からの詳しい聴き取り調査に加え、ハイリスク国から戻った人の隔離や自宅待機命令なども行っている。だが、真実を語らせ、自宅隔離に従わせるのは容易ではない。