新型コロナウイルスの感染拡大が続くイランで医療用品の供給が不足する中、政府が闇市場を摘発し、多数の医療用品を押収した。イランは新型コロナウイルスによる死亡者数が世界で2番目に多くなっている。イラン保健省によれば、新型コロナウイルスへの感染による同国の死亡者数は1日、前日から11人増え54人に達した。感染が確認された人の数も前日から65%増の978人となった。米国による制裁措置が取られる中、イラン政府が国内製造業を強化するために輸入禁止措置などを取っていることもあり、医療用品の供給が不足している。一方で先週には保護用マスクの輸入制限が解除され、関税も55%から5%へと引き下げられた。政府当局によれば、感染の拡大を受け、これらの商品を高額で転売する目的で闇市場のトレーダーらが買い占めをした。消費者や医療機関がやむを得ず闇市場から購入したケースもあるという。