フィンランドの通信機器メーカー、ノキアがスマートフォン改革に乗り遅れたのは有名な話だが、最近、第5世代(5G)移動通信網の船にも乗りそびれている感がある。次期経営トップのペッカ・リュンドマルク氏は、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)から技術的な主導権を取り戻すという困難な仕事に直面する。2日発表された予想外の人事で、ラジーブ・スリ社長兼CEOは8月末で退任し、元ノキア幹部で現在は同国電力大手フォータムを率いるリュンドマルク氏が後任に就くことが明らかになった。スリ氏は6年近く同社トップを務め、それ以前はネットワーク部門を10年以上率いていた。現在ネットワーク部門はノキアの主力事業で、昨年の売上高の78%を占めた。