銀行株全体の評価は低すぎる
配当利回りに訴求力
大手行を含めた東証1部全体で見た銀行株のPBRは、0.3倍程度と東証1部平均(1.0倍)を大きく下回っている。低金利で収益環境が厳しいことが低いPBRの背景にあるのも事実だが、メガバンクのような大手行や首都圏の地銀が保有する担保不動産、貸出債権、有価証券を全て売却しても、手元に残る資金が簿価の3割程度に過ぎないという評価は、さすがに行き過ぎているように思える。
銀行株の上昇に最も効くのは、金利上昇による利ざやの改善だが、今後かなり長い期間を見据えてもそれは望み難い。しかし、銀行は景気全体の影響を受けるため、景気敏感株の側面も強い。今後新型コロナが収束に向かい、景気が徐々に回復するならば、株価は現在の水準から上がる局面があるだろう。現に銀行株は、4月27日、日本銀行の金融政策決定会合で決定された追加緩和策により、景気が回復に向かうとの期待感から買われた。
銀行株の最大の特徴は、配当利回りの高さである。東証1部の銀行では、トップのあおぞら銀行の8%台を筆頭に、メガバンクは6%前後で、5%を超える銀行が20行超ある(4月27日現在、前掲の図表2参照)。中長期で持っていれば、景気回復時に株価が上がる(キャピタルゲインを得られる)可能性があることも踏まえると、投資対象としては一定の訴求力があると考える。



