近所で格安の飲食店などを見ると、儲けが気になることがある。お店側は、儲けを正確に把握できているのだろうか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

店側が把握すべき「儲け」
その名は「限界利益」

 近所に格安の飲食店があると「こんな価格設定で儲けは出ているのだろうか」と感じることはないだろうか。この他にも、「このランチでいくらの儲けがでるのか」「この商品が売れたらいくらの儲けが出るのか」など、儲け=利益が気になるシーンは少なからずある。

 ではお店側は、この「儲け」を正確に把握できているだろうか。答えは必ずしもイエスではない。「儲け」は売上高から原価を差し引けば出せるが、その原価を把握できていないケースがあるからだ。

 たとえば、通販サイトで洋服が売れたとしよう。洋服の売上高から仕入費の差額が「儲け」となりそうだが、この考えでは正確な儲けは把握できない。儲けが把握できないと、知らないうちに取り扱っていた商品の利益が薄くなっていたなどと、現状の把握が遅れることもある。

 今年に入って、楽天が運営するインターネット通販サイト「楽天市場」について、方針転換をしたニュースが話題となった。

『送料について、購入額が一定金額以上となった場合には、送料を無料とし、その分は出店者の負担とする』

 出店者らは、楽天市場の方針転換が独占禁止法で禁止されている「優越的地位の濫用」に当たるとして、公正取引委員会に調査を求めた。

 この変更は消費者にとって喜ばしいことではあるが、出店者にとっては儲けが減ることを意味する。このため送料負担を強いられた出店者は、儲けの変化を正確に把握する必要があるが、こうしたときに把握すべき儲け(利益)は、「限界利益」である。