新型コロナウイルス流行の当初の中心地となった中国湖北省の武漢市は1100万人の全住民を対象にウイルス検査を実施する計画を明らかにしているものの、専門家からは実現性に疑問の声が上がっている。武漢では新たなクラスター(集団感染)が発生し、感染の第2波に対する懸念が高まっている。市当局によると、高齢者やウイルス検査を受けていなかった人らを優先に、これまでに300万人に検査を実施した。一部ではこうした大規模な検査の実現性を疑問視している。中国疾病予防管理センターの幹部はテレビのインタビューで、クラスターは今後も発生が続くとの見解を示し、封じ込めには対象を絞った検査が必要と述べた。中国・復旦大学の公衆衛生センターの元幹部は、武漢の全住民を検査するには20億元(約300億円)の費用がかかり、その効果も不透明と指摘した。
武漢市の全住民ウイルス検査、実現性に疑問も
有料会員限定
あなたにおすすめ