米国が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する規制を強化したことを受け、英当局は国内通信事業者によるファーウェイ製品の使用を見直す動きを見せている。事情に詳しい関係者が明らかにした。反ファーウェイ姿勢を強める米国にとって追い風になるとみられる。ファーウェイは携帯電話基地局向け機器と関連インフラで世界最大手。関係者によると、英国の安全保障当局者は早ければ6月末に携帯通信事業者に対し、今後の通信網整備計画からファーウェイ製品の使用を減らすか、全面的に排除するよう勧告することを検討している。そうした勧告は、法制化されない限り法的拘束力を伴わないとみられるが、それはファーウェイに対する見方を英国が大きく転換したことを示唆している可能性がある。わずか数カ月前には、ボリス・ジョンソン首相率いる政権は、米国の圧力にもかかわらず、国内通信事業者に第5世代移動通信システム(5G)網向けの部品をファーウェイから調達することを認めていた。