米政府は16日、ジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)を守秘義務違反で提訴した。ボルトン氏の著作に国家安全保障を脅かしかねない機密情報が含まれる可能性があるとし、出版差し止めを目指している。司法省と首都ワシントンの連邦検事局はこの訴訟で、雇用や機密情報アクセスの条件としてボルトン氏が署名した契約について、同氏が違反したとしている。ドナルド・トランプ政権はこれまでにも、ボルトン氏の著書の出版を差し止めようとしてきた。ボルトン氏の著書はトランプ大統領に極めて批判的な内容とみられている。ボルトン氏の弁護士と広報担当者から今のところコメントは得られていない。トランプ氏は15日、原稿に機密情報を盛り込んだとしてボルトン氏を非難。政府当局者とボルトン氏が交わしたいかなる会話についても、「極秘」情報とみなすと述べていた。