韓国では新型コロナウイルス感染拡大のピークは数カ月前に去ったが、このソウル郊外の都市で感染者の接触者追跡を行うハナラム・ジャン氏(33)はかつてない忙しさに追われている。ジャン氏はiPhone(アイフォーン)が記録できる着信履歴が直近100件までであることを知った。毎日、これだけの電話を受けているということだ。夜は数時間しか寝ていない。韓国で2月下旬に発生した大規模感染の第1波は主に1つの教会を中心としたものだった。しかし、ジャン氏と4人の同僚は未知の感染者を追いかけ、彼らが感染を大きく広げ過ぎないうちに新たな感染地帯をつぶそうとしている。ウイルスは塾からカラオケルーム、1歳児の誕生日パーティーにまで流れ着いた。卓球場や通販倉庫、訪問販売が行われた場所にも現れた。感染者数は比較的低く抑えられているが、ジャン氏らは大規模感染の「1%の可能性」を封じ込めようと奮闘している。