石油輸出国機構(OPEC)の盟主サウジアラビアは、他のOPEC加盟国が減産合意を順守しなかった分を埋め合わせない場合、価格戦争も辞さない構えを示した。代表者らによれば、サウジのアブドルアジズ・ビン・サルマン・エネルギー相は先ごろ、追加減産の具体的内容を記した誓約書を提出するようアンゴラとナイジェリアに最終通告を出した。サウジの強硬姿勢は、OPECに内紛をもたらしかねない。サウジは新型コロナウイルスが流行する中での原油供給を巡り、長年手を組んできたロシアと数カ月前にぶつかり合ったばかりだ。代表らによれば、6月18日のOPECのビデオ会議で、アンゴラとナイジェリアの代表が具体的な減産幅を約束する用意がないと語ったことを受けて、アブドルアジズ・エネルギー相は、サウジが両国より低い価格で原油を販売する意向を示唆した。