米国経済は4月中旬から6月中旬にかけて急激に回復したが、この2週間は失速の兆しを見せている。回復軌道の平たん化は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者数が急増した州で消費者が買い控えに動いているせいかもしれないし、景気刺激策の給付金によって喚起されていた潜在需要が枯渇したせいかもしれない。または単に低リスク職場の再開が一巡したことによるものかもしれない。理由はどうあれ、複数のデータによると、経済活動は当初、急降下したあとに部分的に回復し、V字型の回復軌道をたどったものの、その後は停滞を続けている。その軌道は左右反転させた平方根記号のようだ。金融サービス企業ジェフリーズのチーフエコノミスト、アネタ・マーコウスカ氏は「2カ月の大半は一直線に上昇していた」と言い、顕著な後退は6月17日前後に始まったと指摘した。ジェフリーズは移動や雇用などの活動について高頻度データの日次指数をまとめている。