米フェイスブックは、ヘイトスピーチ(憎悪表現)や投票妨害など有害コンテンツへの対応が後手に回っており、改善ペースは極めて鈍いとする報告書が8日、公表された。報告書は、公民権絡みの問題に対する社内の対応を調査するために、フェイスブックが起用した弁護士によって作成された。100ページにわたる同報告書では、投票妨害を防ぐためのルール整備やアルゴリズムのバイアス(偏向)を分析するためのチーム結成など、同社が意義ある改革を進めている点について一定の評価を与えた。だが一方で、コンテンツが招く被害を踏まえれば、取り組みは不十分だと指摘した。「残念ながら、公民権問題に対するフェイスブックの対応はあまりにも後手に回っており、バラバラだ」と指摘。「言論の自由を担保しながら、平等・差別撤廃を進めるよう何年にもわたって同社に働きかけてきた公民権擁護派の多くは落胆し、いらだちや怒りを募らせている」とした。