韓国・文在寅(ムン・ジェイン)大統領Photo:Pool/gettyimages

文在寅大統領の支持率低下で
「反日の姿勢」の鮮明化が予想される

 ここへ来て、韓国・文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率低下が鮮明だ。5月上旬、新型コロナウイルスへの感染対策などが評価され、一時、文大統領の支持率は60%を超えた。しかし、それ以降、北朝鮮側の強硬姿勢などもあり支持率は低下している。文大統領への支持率は6週続けて低下し50%を下回った。

 その背景には、文大統領の経済運営や北朝鮮を重視した外交政策への批判や不安の高まりがある。それに加えて、韓国経済の悪化に歯止めがかかっていないことがある。特に、足元で失業率は上昇し、若年層を中心に将来を悲観する人が増えている。

 支持率低下に直面する文大統領は活路を見いだすため、同氏の二枚看板政策の一つである「反日の姿勢」をより鮮明にすることが予想される。WTOなどの場で、すでに猛烈な日本批判を繰り返しており、今後、その勢いが増すことになりそうだ。

 わが国は過去の政府間協定などに基づいて自国の主張を韓国に伝えるとともに、多くの国からわが国への賛同を取り付け、韓国に冷静な対応を求め続ける必要がある。決して、韓国ペースに巻き込まれないことを肝に銘じることだ。