トランプ米政権は人工知能(AI)と量子情報科学向けの非国防関連予算を2021年度に約3割増やすことを提案している。こうした先端技術分野への投資を活発化している中国などとの競争が高まる中で米政権は増額を求めている。14日に公表された提案には、国立科学財団(NSF)や農務省などが設立するAI研究機関への資金援助や、エネルギー省による量子インターネット構築のための2500万ドル(約27億円)の資金などが含まれる。ホワイトハウスの最高技術責任者を務めるマイケル・クラチオス氏は、AIと量子情報科学は経済成長や国家安全保障において不可欠との認識を示した。ホワイトハウスの提案では、AI 向け予算は20年度の約11億2000万ドルから15億ドルに、量子情報科学向けは約5億7900万ドルから6億9900万ドルにそれぞれ増額する。この2分野の合計は約22億ドルとなり、20年度に議会が承認した17億ドルの約30%増となる。