安倍晋三首相の後任として菅義偉氏の就任が確定したことで、安倍氏の包括的な経済プログラムからの大きな転換は考えにくくなった。だが、安倍氏が犯した最大の過ちを繰り返さなければ、菅氏は長続きする成果を残すことができるだろう。実のところ、日本はすでに多くの「スガノミクス」を目にしている。この次期首相は安倍氏の右腕だった人物だ。サプライサイドについては、アジア貿易に関する安倍氏の政策を推進。外国人労働者の受け入れ拡大に取り組んだほか、歴代政権で民営化政策にも深く関与した。菅氏が特に強い関心を寄せているのが、低迷する国内地銀の改革だ。これは有益な貢献となる。数十年に及ぶ低金利で収益が悪化している銀行に業界再編を促すことで、必要とされるコスト削減が進むかもしれない。
菅氏に託された日本経済、残すべき政治的遺産とは
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