米カリフォルニア州が2035年から新型ガソリン車の販売禁止を決めたことは、当局による積極的な排ガス規制が業界の勢力図に変更を迫っている現状を浮き彫りにする。自動車業界はまだ新型コロナウイルス流行による販売落ち込みから回復途上にあるが、欧米による規制強化の波が、二酸化炭素排出量の削減に向けたメーカーの取り組みを加速させている。また規制強化は、「次のテスラ」を狙う新興電気自動車(EV)メーカーに投資マネーが流入する要因にもなっている。吉利汽車控股(ジーリー)傘下のスウェーデン自動車大手ボルボ・カーは24日、電気自動車(EV)開発の原資を確保するため、グリーンボンド(環境債)を発行する計画を明らかにした。環境に優しいモビリティー(移動手段)への投資家の関心が高まる中、独フォルクスワーゲン(VW)やダイムラーはすでにグリーンボンドの発行に踏み切っている。