約10年前、トヨタ自動車はゼネラル・モーターズ(GM)を自動車販売最大手の座から追い落とした。GMの一部幹部はそれを嘆いた。しかし、メアリー・バーラ氏(58)は違った。同氏が2014年初めにGMの最高経営責任者(CEO)に就任した際、引き継いだ会社は何十年も前から肥大化しており、経営幹部も時にどの事業が黒字でどの事業が赤字かを把握できないほど扱いにくくなっていた。バーラ氏は同年、赤字のタイ事業部門を訪れ、規模への執着から脱却する姿勢を示した。会議の出席者によると、同氏はアジア幹部が策定した5年間の新車投入計画を批判した。GMは程なくしてタイのモデルラインアップを増やすのではなく、減らす計画を明らかにした。
GMの縮小路線、バーラCEOの賭けが奏功
世界最大への固執から脱却し、合理化を達成
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