当地で25日午前、ナイフによる刺傷事件が発生し、2人が重体となった。現場は2015年1月に銃撃された仏週刊紙「シャルリーエブド」旧編集部に近く、当局はテロ事件の可能性があるとみて捜査している。警察はこの日、容疑者2人を拘束したと発表した。うち1人は血まみれだったという。現場は風刺画で知られるシャルリーエブドの編集部があったニコラ・アペール通り。監視カメラの映像を見た関係者によると、事件は昼前に始まった。男が肉切り包丁とみられるナイフを振り回し、オフィス前でたばこ休憩を取っていたテレビ制作会社の従業員2人を刺した。警察は付近で不審な小包が発見されたとし、周囲を封鎖して捜査に当たっている。フランスでは1カ月足らず前に、15年に10人の犠牲者を出したシャルリーエブド襲撃事件と、ユダヤ教の戒律に沿った食品を販売する店での立てこもり事件の共犯とみられる容疑者の裁判が開始されていた。またシャルリーエブドは先ごろ、15年の事件のきっかけになったイスラム教預言者マホメットの風刺画を再掲載した。 非営利のネット監視団体「反過激派プロジェクト」によると、今月に入り過激派組織アルカイダのイエメン分派と関連のあるメディアグループが声明で、風刺画に対抗してフランスでの攻撃を呼び掛けていた。
パリで刺傷事件、テロの可能性 シャルリーエブド銃撃現場近く
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