マイク・ポンペオ米国務長官は9月30日、ローマを訪問した。今はローマカトリック教会にとって、神経質にならざるを得ない時期だ。バチカンは、司教任命に関する中国との間の暫定合意が10月22日に失効するのを控え、合意更新の交渉を開始しようとしている。米大使館のシンポジウムでの信教の自由に関するスピーチの中でポンペオ氏は、教会が、特に中国のような国と向き合う際に「道徳に関する証人としての勇敢な行動」を起こせば、世界はより良い場所になると語った。ポンペオ氏は、フランシスコ・ローマ教皇との会談を予定していた。しかしバチカン側は、宗教誌「ファースト・シングス(First Things)」にポンペオ氏の寄稿が掲載されたことを受け、会談をキャンセル。ポンペオ氏はこの中で、2018年に中国とバチカンの間で暫定合意が結ばれて以降の、中国による信者への人権侵害に言及していた。国務長官は、この記事を紹介するツイートの中で「バチカンがこの合意を更新すれば、バチカンの道徳面での権威が損なわれる恐れがある」と指摘した。
【社説】ポンペオ米国務長官とローマ教皇
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