
フラッグシップSUV、XC90がアップデート
EX90のイメージが投影された3列シートも
ボルボのフラッグシップSUV、XC90が各部改良を受けアップデートした。これは、ボルボの電動化戦略の変化と関係がある。かつてボルボは「2030年までの完全BEV化」を掲げていた。しかし最近の社会情勢を考慮し、そのBEV化の完了時期を変更したのだ(2040年までに温室効果ガス排出ゼロ企業になる目標は堅持)。直近では「2030年までに90-100%をBEVとPHEVにする(CO2排出量は2018年比で65~75%削減)」計画である。これによりBEVだけでなく、PHEVの開発にも注力することとなり、XC90の大幅チェンジにつながった。
EX30をはじめとするモデルに触れ、ボルボのBEVが高い完成度の持ち主であることは認識している。しかし個人的に内燃機関ボルボのオーナーである事情もあって、完全BEV化には少し寂しい思いを抱いていた。クルマにできる地球環境の改善は、いろいろな手法がある。選択肢が増えるのは素直にうれしい。
今回のリファインは内外装の刷新がメイン。エクステリアは、まもなく日本にも導入される新世代の3列シートBEV、EX90のイメージが投影された。フォルムそのものに変更はないが、新意匠のフロントグリルとヘッドライト、そしてアルミホイールの一新でフレッシュな印象を強調。最上級モデルは各部モールからメッキ処理を排除。シンプルなイメージになったのもポイントである。