ドナルド・トランプ米大統領が5日、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を恐れるな」とツイートしたことで、ウイルスの危険性を大統領が再び過小評価したとの批判が強まった。トランプ氏は、微妙な表現を好まない。そして彼とそのチームはしばしば、向こう見ずな行動を取ってきた。エイミー・コニー・バレット氏の最高裁判事指名発表の際のローズガーデン(ホワイトハウスの庭)での式典は、その最たるものだった。しかし科学者らは、トランプ氏の主張の基本的部分、つまり米国民はウイルスと共存する方法を学ぶべきだという主張をおおむね支持している。
これは、メディアが関心を示していない科学者らの新たな宣言に盛り込まれたメッセージでもある。ハーバード大学のマーチン・クルドーフ氏、オックスフォード大学のサネトラ・グプタ氏、スタンフォード大学のジェイ・ブハタチャルヤ氏らがまとめた「グレートバリントン宣言」は、リスクの高い人々を守る一方で、他の人々には普通の生活を認めることを推奨している。同宣言の起草者らは、感染症の専門家だ。そして同宣言には、本稿締め切り段階で2300人以上の医学、保健分野の科学者、2500人の医師らが署名しており、署名者はさらに増えつつある。