2017年8月11日、アルカイダ系武装勢力への攻撃作戦に参加していたアラブ首長国連合(UAE)の兵士らを乗せたヘリコプターがイエメンで墜落した。搭乗していた兵士のうち3人が死亡し、若い王族1人を含む7人が重傷を負った。UAEの指導者らは、兵士救出に奔走する中で米国に支援を求め、緊急救出部隊の編成を米国に依頼した。米軍当局者らによると、何時間かのうちに米国の特殊工作部隊がUAEの王族と兵士の救出に急派された。この異例の軍事作戦は、当時は想定されていなかった形で、後になってイスラエルとUAEの和平合意への道を切り開く一助となった。同合意は現在、中東情勢を塗り替えつつある。この日に米軍が若い王族を救出していたことは、UAEでも米軍内でも最近まで広く認知されていなかった。