ジョー・バイデン米民主党大統領候補は、ドナルド・トランプ大統領が米国を脱退させた、あるいは批判する国際同盟や国際協定に再び関与すると繰り返し明言している。両氏の外交政策に対するアプローチの大きな違いがここには明確に表れている。米国が不公平な負担を担わされているとして、トランプ氏がすでに脱退もしくは離脱に向けて動き出しているのは、環太平洋経済連携協定(TPP)、温暖化対策の国際的枠組みであるパリ協定、世界保健機関(WHO)、国際的な航空自由化協定、イラン核合意(包括的共同作業計画)。トランプ氏はまた、「アメリカ・ファースト(米国第一)」アプローチの必要性を唱え、北大西洋条約機構(NATO)や主要7カ国(G7)といった組織・グループを批判し、異議を唱えている。