米大統領選の結果はまだ判明していないが、一つ言えることがあるとすれば、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は有権者の投票行動に思ったほど大きな影響を与えなかったということだ。とはいえ、投資家にとってポートフォリオを見直す重要な要因は依然、パンデミックであることに変わりはない。選挙の最終結果を取り巻く不確かな状況にもかかわらず、4日の米株式相場は大幅に続伸した。しかし、法廷闘争にまで発展した2000年大統領選の前例があることから、市場、特に景気敏感株は依然、神経質になっている可能性がある。ドナルド・トランプ大統領は敗戦した場合、結果を法廷で争う構えを既に見せている。しかし、どのような結果になろうとも、最終的に主要株価指数は恐らく落ち着きを取り戻せるだろう。トランプ氏は減税を請け合い、ジョー・バイデン前副大統領は一段の財政刺激策を約束している。だが、投資家はどのセクターや地域にポジションを取るべきかということが真の問題であることに変わりはない。共和党の勝利は米株やエネルギーなどの業界にとって好ましい可能性がある。一方、民主党の勝利は外国株や景気敏感セクターに有利かもしれない。