新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の当初、民泊仲介大手エアビーアンドビーは適切なタイミングで適切な場所にいる会社にはほとんど見えなかった。だが8カ月で事態は大きく変わった。世界の観光業界を崩壊させたコロナ禍が、エアビーに深刻な打撃を与えたのは確かだ。同社は16日午後に開示した新規株式公開(IPO)の目論見書で、4-6月期(第2四半期)売上高が前年同期比72%減と大きく落ち込んだことを明らかにした。4-6月期は、コロナ流行による外出制限措置が旅行や日常生活に全面的に影響を与えた最初の四半期だ。実際のところ、エアビーでは今年3~4月のキャンセル件数が宿泊や体験の予約件数を上回った。同社は1-3月期(第1四半期)だけで5億ドル(約520億円)のキャッシュを燃焼。その多くは宿泊客への返金と、必要な収入源を突然失った宿泊施設オーナーに対する一部支援に充てられた。