ダイレクトメールや廃棄された配達用段ボールの需要が高まっている。在宅勤務でオフィスから出る古紙が急減し、それに代わって再生紙に活用されているためだ。
2年前に比べると状況は一変した。中国が古紙輸入の規制を強化したことで、当時はリサイクルされるカタログや箱、新聞紙の古紙市場は苦境に立たされていた。
米国の製紙・段ボール工場は現在、そうした古紙をいかに新しいトイレットペーパーやコーヒーの紙コップ、ペーパータオル、段ボール箱によみがえらせるか知恵を絞っている。また新型コロナウイルスの影響で、自宅に届く食料や荷物を注文する機会が増え、家庭から出る古紙に事欠くことはない。
「リサイクル業者はリサイクルを拡大している」。米包装資材メーカー、ウエストロックの森林・再生繊維担当バイスプレジデント、ケビン・ハドソン氏はこう語る。「コロナが流行してから、道路脇のリサイクルごみ箱で回収される使用済み段ボールは間違いなく増えている」