『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』が10万部を突破! 本書には東京大学教授の柳川範之氏「著者の知識が圧倒的」独立研究者の山口周氏「この本、とても面白いです」と推薦文を寄せ、ビジネスマンから大学生まで多くの人がSNSで勉強法を公開するなど、話題になっています。
この連載では、著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。(イラスト:塩川いづみ)
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら

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[質問]
 人を惹きつけるような魅力のある人間になりたいです。読書猿さんにとって人の魅力って何ですか?どうすれば魅力的になれると思いますか?

「人に好かれる能力」は存在しません

[読書猿の回答]
 魅力が人を惹きつける力だとすると、惹かれて来るという他人の行動にかかっています。そして我々は他人の行動をコントロールできないことを思い出すべきです。

 また、コミュニケーションというのは相互的で、誰かに影響を与えているときには必ず、その誰かから影響を受けています。カリスマの一言が追随者を操るように見えるとき、カリスマの行動は追随者の期待に縛られています。

 人が人に惹かれるのは、二人の間で行われるやりとりが、二人に取って好ましいものであるからです。どちらか一方が何かの力を有しているからでは有りません。魅力なるものがあるとしたら、誰かに備わるものでも、能力開発するものでもなく、向かう合う人たちの間で育てるものだと思います。

 私たちにできるのは、礼儀正しく振る舞う、清潔さを保つ、間違えたら謝る、悲しむ誰かの傍にいる、交流を持つ人やコミュニティを選ぶ、といった自分の行動だけです。

 ここでも、何者かになろうとするより、何をすればよいかを考え、そうして選んだ行動をし、間違えたらやり直すことを続けることの方が、なりたい何かになる近道のような気がします。