ジョー・バイデン次期米大統領は、米経済が現在どのような問題を抱えていて、いかに修正すべきと考えているのか。それを理解する鍵は、同氏と米化学大手デュポンとの関わりを知ることだ。バイデン氏の人生のほとんどの期間で、バイデン氏の地元デラウェア州でデュポンは最大の雇用主であり慈善家だった。同社は地域の学校や図書館、劇場の建設資金を支援してきた。バイデン氏は29歳の時、初めて上院議員に立候補。その際スタッフを務めたのがデュポンの社員だった。同社が建設し、その名を冠したハイウエー沿いに彼らは選挙事務所を構えた。バイデン氏は大企業の税金逃れを厳しく非難する一方で、高額の税金を納める「良心的企業」の例としてデュポンの名を挙げた。バイデン氏はいちかばちかで臨んだ1972年の上院選で当選を果たし、同州ウィルミントンにある「ホテル・デュポン」の豪華なゴールド・ボールルームで祝賀会を開いた。
デュポンの盛衰、バイデン氏のビジネス観に影響
化学大手企業は地元デラウェア州最大の雇用者だったが、利益が減り株主活動家の標的に
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