イランで27日、著名な核科学者モフセン・ファクリザデ氏が殺害された。オバマ前米政権下の2015年に締結された核合意が破綻の危機に直面して以降、イランが部分的に再開していた核開発プログラムは後退したかに見える。だが西側諸国の現・元当局者によると、米国とその同盟諸国はイランの核開発への野望を抑える上で、なお大きな課題に直面している。米情報機関の元高官は、1990年代から20年代初頭にかけてイランの兵器開発の父として広く知られたファクリザデ氏が殺害されたことで、同国のこれまでの取り組みや現在の能力について比類なき知見を持つ幹部がいなくなったと指摘する。西側諸国の現・元当局者は、イランが核爆弾の製造に一気に着手する上でファクリザデ氏の知見は重要だっただろうと述べた。
イラン核開発の脅威消えず、著名科学者殺害でも
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