米連邦取引委員会(FTC)と46州の司法長官による超党派グループは9日、フェイスブックを提訴した。同社は長年にわたり、いずれ競合となるかもしれない新興ハイテク企業を買収したり市場から閉め出したりする方策を用い、反トラスト法(独占禁止法)に違反した疑いが持たれている。FTCによる提訴は近年で最も大掛かりな試みとなる。米司法省も数週間前に検索エンジン事業を巡りアルファベット傘下のグーグルを提訴したばかりだ。両連邦機関による訴訟が同時進行する形となり、圧倒的地位にあるオンラインプラットフォームの支配力を巡り、米国内の懸念の高まりがうかがえる。FTCは1年余りにわたる調査を経た採決で賛成3人、反対2 人となったことを受け、ワシントンの連邦地裁に提訴した。FTCスタッフは何カ月もかけて訴訟準備を進め、FTCに提訴の是非を巡る採決を行うよう推奨していた。