中国国有企業はここ1年、欧州の公共調達市場で急速に存在感を高めている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の分析で明らかになった。中国政府がいかに世界進出を強化し、先進経済地域で欧米の大手企業に比肩するまでになったかが初めて定量化された。欧州連合(EU)の公共調達市場は世界最大級で、EU当局によるとおよそ2兆ユーロ(約250兆円)規模に達する。EUは域内の道路や橋、鉄道網、電力網の建設に関する入札で、世界中の企業の参加を受けつけている。政策当局者によると、競争によってコストが低く抑えられるうえ、欧州の請負業者は世界的な競争力を持つという。公表データによると、中国企業は今年、過去のどの年に比べても2倍以上となる20億ユーロ近い入札で契約を獲得した。
中国企業、欧州公共事業の落札急増
国有企業などが安値入札、欧州企業に弱体化の懸念
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