全米の医療当局者は、新型コロナウイルス予防ワクチン第2弾の到着を待ち望んでいる。米ファイザー・独ビオンテック連合に続き、米バイオテク企業モデルナのワクチンが加われば、まだごくわずかなワクチンの供給量は一気に増える。またモデルナのワクチンは、物流上の制約が少なく、迅速な大量接種を後押しすると期待されている。モデルナのワクチン出荷が始まれば、米国内での今月のワクチン供給量は倍近くに増え、2021年の春か夏までに希望者全員にワクチンを提供するという連邦政府の目標達成に近づく。ファイザーは12月に2500万回分、モデルナは2000万回分を供給する見通しだ。「モデルナのワクチンが追加される意義は非常に大きい」。各州と協力して接種の取り組みを支援する米予防接種管理協会(AIM)の責任者、クレア・ハナン氏はこう指摘する。モデルナのワクチンは供給量を拡大できるだけでなく、「小規模なサービス提供者や田舎の地域への配布がはるかに容易になる」という。