フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領の警護隊員が昨年秋、新型コロナウイルス予防ワクチンを接種していたことが明らかになった。だが、当時も今も、フィリピンではどのワクチンも承認されていない。野党議員は、警護隊員らがいかにして新型コロナウイルス予防ワクチンを接種したのか、その経緯を追及している。ワクチンを巡るスキャンダルは先月、ドゥテルテ氏が大統領の警護を担当するフィリピン軍の複数の隊員が自身への報告なくワクチンの接種を受けていたと述べたことで発覚した。その後、警護隊の司令官はドゥテルテ氏を感染リスクから守るために、「一握り」の警護隊が9月と10月にワクチン接種を受けたと明らかにした。その司令官は、ドゥテルテ氏は警護隊員が必要な2回の接種を受けた後にその件について知ったと説明。警護隊は他の当局による承認、もしくは支援を受けずに単独で行動したとしており、テレビインタビューで「自分たちでワクチンを接種した。とても簡単なことだ」と述べた。