今回の緊急事態宣言で、本当に新型コロナの感染拡大は食い止められるのか、不安が残る背景を考える(写真はイメージです) Photo:PIXTA

グーグルのAIが予測する
コロナ感染者数予測の真実味

 グーグルのAIが予測する、約1カ月先までの新型コロナ新規陽性者数が減少に転じました。つい数日前までは、日別陽性者数推移のグラフは1カ月先までひたすら増加する予測を示していたのですが、菅首相が緊急事態宣言の再発令を表明した1月5日に、そのグラフの形が変わったのです。

 残念ながら、AIが緊急事態宣言の効果をどのように考えたのかはブラックボックスであり、人間にはわかりません。言えることは、直近の新型コロナ感染者数が1月6日時点で6003人と過去最高を示している悲観的な状況下で、グーグルのAIは「1月21日に1万0537人というピークを迎えたあと、そこから減少に転じ、1月31日には4617人にまで減少する」という予測をはじき出しているということです。

 最初にお断りしておくと、新型コロナを予測するグーグルのAIは、現時点では結構気まぐれです。実際、12月の予測では収束と拡大で二転したことがありました。この記事を読んで読者の皆さんがチェックする頃には、また形が変わっているかもしれません。

 とはいえ、緊急事態宣言に入った日本では「1月20日頃まで感染者数が増加して一時1万人を超えるものの、そこからは収束に転じて月末には直近よりも低い数字に落ち着いてくる」という予測数値は、政府が目標とする状況に近い数字でしょう。

 実際には、入院患者数が減少に転じるまでタイムラグがあるので、新規感染者数が予測通りに減少したとしても、緊急事態宣言はおそらく延長され、収束宣言が出るのは早くて2月後半になることが予想されます。いずれにしても、このシナリオを「世の中が期待する基準シナリオ」と想定させていただきます。

 さて、ここからが本題です。今回の緊急事態宣言で、本当に効果的に新型コロナの感染拡大は食い止められるのでしょうか。今の段階で発表されている宣言の内容を見ると、前回と比べて営業制限は飲食店中心となり、映画館や劇場、ホテルなどは制限対象から外れそうです。また前回と違い、学校の一斉休校もありません。メディアに登場する専門家の意見を見るとまさに賛否両論で、実効性に関して悲観的な指摘も目立ちます。