インドは新型コロナウイルス予防ワクチン2種の使用を承認し、その絶大なワクチン製造能力に脚光が当たっている。富裕国の多くは価値ある学びを得られるかもしれない。セラム・インスティテュート・オブ・インディア(SII)は生産量で世界最大のワクチンメーカーだ。50年前に同社を創業したサイラス・プーナワラ氏は今や大富豪になっている。SIIはインドで接種されるほとんど全てのワクチンを供給するのみならず、年内に輸出が許可されれば、世界中に多くを供給するようになる可能性が高い。フィッチ・ソリューションズは調査で、アジア諸国の今年の展開を3つのグループに分類している。6月までに医療従事者や高齢者など優先対象者の大半にワクチンを接種できる国、9月までにそうできる国、そしてさらに長く掛かる国だ。インドは第1グループの国々の中でもかなり所得の低い国だ。このグループには香港や中国、シンガポール、マレーシアなどが含まれる。より富裕な韓国やタイはさらに時間がかかる見通しだ。