米株式市場の歴史的な騰勢は、向こう数週間で大きな試練に直面する。企業が今後数四半期の利益と売上高をどうみているかについて、投資家が知ることになるからだ。第4四半期決算シーズンが15日、本格的にスタートした。米銀大手の一部は予想を上回る利益を計上しており、JPモルガン・チェースは四半期ベースで過去最高を記録。シティグループとウェルズ・ファーゴにも明るい材料が見られた。にもかかわらず、3社全ての株価が下落し、シティとウェルズはそれぞれ6%超安に沈んだ。こうした市場の反応は、大企業が四半期決算に加え、さらに重要な向こう数四半期の見通しを共有し始める中でのリスクを浮き彫りにしている。決算内容がひどくなくても株価は大きな打撃を受けた。その背景には、投資家の期待が高まっていたことがある。15日の取引前、銀行株は年初来10%超高となっていた。