27日午後の取引でオンライン掲示板運営レディットから離れることができた投資家は、フェイスブックに癒やしを見いだした。要するに、同社の決算にだ。フェイスブックの10-12月期(第4四半期)決算は絶好調だった。売上高は前年同期比33%増加し、市場予想を大幅に上回った。31%伸びた広告の売上高がけん引した格好だ。新型コロナウイルス流行の影響を踏まえ、2021年前半の増収率は前年と比べて横ばいか、やや加速すると同社は予想している。だが後半はそれほど良くはないだろう。ターゲティング広告や規制当局からの逆風により、圧力を受ける可能性があるためだ。そうしたリスクが浮上する中、フェイスブックの株価はこの1年、ナスダック総合指数のほか、競合するツイッターやスナップ、ピンタレストの株価をアンダーパフォームして推移している。だが、フェイスブックはその多様な事業の中に相対的な逃げ道を見いだすはずだ。アナリストらはデーリーアクティブユーザー(DAU)数が引き続き1-3月期(第1四半期)も増えるとみており、同社がドナルド・トランプ前大統領のアカウントを1月に停止したのを受けてユーザー数が減少するのではないかとの一部投資家の懸念を和らげている。その見立ては納得がいく。調査会社ビジブル・アルファによると、1-3月期に世界全体のDAUに占める北米の割合は1割程度にすぎないとアナリストらは予想している。広告主は今後もフェイスブックのプラットフォームに対して競合各社よりも高い価値を見いだすはずだ。
フェイスブックへの懸念、膨らみすぎか
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