オンライン掲示板レディットで起きた熱狂は、投資を「民主化」するための勝利だったのだろうか? それとも、金融市場において人々の力があまりにも強いと危険なバブルを生むということの実証だったのだろうか? その答えは、あらゆる民主主義と同様、権力を持たない人にとっての結果次第だろう。ゲームストップ株の5日の終値は、1月28日に付けた最高値を87%下回る約64ドル(約6700円)だった。このほか、AMCエンターテインメント・ホールディングスやブラックベリーなど、最近オンライン個人投資家の標的となった企業の株も値を消した。米財務省は4日、「中核的(市場)のインフラには耐久力がある」との結論を示した。政治的な影響が実際に及ぶのはこれからかもしれない。当局は、特定銘柄の購入を先週制限した証券会社を中心に金融不正行為を調査している。民主・共和両党の政治家は、プロの投機筋が個人投資家を犠牲にして保護されていることに失望感を示した。証券会社側は、清算機関から課されたリスク制限により措置をとっただけだと述べている。
ゲームストップ巡る熱狂、金融「民主化」か
誰でも複雑な取引ができるようにするのは本来の目的に逆行
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