国際オリンピック委員会(IOC)は、今夏開催の東京五輪に向けて選手に新型コロナワクチンを接種させるべきかどうかについて、複雑な見解を示している。IOCはワクチン接種を選手に義務付けてはおらず、接種の優先順位に割り込ませることも望んでいない。だが、各国オリンピック委員会に対しては選手になるべく接種を受けさせるよう指示してもいる。このように相反するシグナルは、東京五輪を控え、ワクチンがどれだけ厄介な問題になっているかを示している。死者数や新規感染者数、不景気を一変させたいと切望する国々では、ワクチン配布が遅れている。こんな状況では、選手への接種を議論するだけでも反発を招きかねない。それでも主要参加国のスポーツ当局者らは、IOCの要請に従う意向だと言う。
コロナワクチン、東京五輪控え各国で政治問題化
有料会員限定
あなたにおすすめ