海賊版コンテンツの供給路遮断を目指す中国警察当局の取り組みを背景に、中国で検閲を巡る議論が再び活発化している。習近平国家主席の下で国家が一段と内向き傾向を強める中、多くの中国人が感じている不安が表面化しつつある。  上海当局は数カ月前から、無検閲の外国製テレビ番組や映画の提供で人気を博した動画共有サイト「人人影視」の翻訳者ネットワークを調査している。同サイトは教育向けと称して何百万人もの視聴者に動画を提供してきたが、著作権侵害の疑いが持たれている。  調査は今月に入るまでほとんど注目されていなかった。