――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  原油の動きが活発だ。原油先物はブレントとWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)がともに1バレル=60ドルの節目を突破。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以前の水準に戻った。だが、不可解な謎がその回復に影を落としている。  未解決の問題とは、国際エネルギー機関(IEA)のデータから姿を消し、「行方不明」とされた原油の量に関係している。このミステリーは2、3年おきに姿を現す。特にエネルギー市場がショックを受けた時に現れる。