米中のジャンク債(投資不適格級の債券)のスプレッドが拡大しており、高利回りの中国社債に対する関心が高まっている。中国では、今年も昨年に続きデフォルト(債務不履行)が相次ぐ公算が大きい。だが、投資家の間では、中国企業が財務面で苦境に陥る可能性は米企業よりもなお低いとして、リスクを補って余りあるとの指摘も上がっている。ICE・バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)の中国オフショア高利回り社債インデックスの利回りは15日時点で9.18%と、米社債の利回りを4.5ポイント上回っている。これは債券高による米利回りの低下が主因で、過去10年の利回り格差は平均で2.15ポイントだった。また、JPモルガン・チェースのクレジットアナリストの分析によると、中国オフショア高利回り債のうち約2.5%(額面ベース)は今年、デフォルトとなると推定されている。これに対し、米国の高利回り債のデフォルト比率は3.5%と予想されている。
中国社債デフォルト高止まりか、妙味の陰にリスク
不動産開発業者はデフォルト集中の鬼門となる可能性も
有料会員限定
あなたにおすすめ