ある企業の商品の利用状況が著しく下がっている場合、その株価は過大評価になり得るか? これはクラウド電子商取引(eコマース)ソフトウエアを手掛けるカナダのショッピファイの投資家が考えるべき問いだろう。新型コロナウイルスの終息後に、実店舗が復活することはほぼ間違いない。アナリストがなお困惑していることは明らかだ。昨年5月の時点では、ショッピファイの投資判断を「ニュートラル」とする向きが多かったが、株価はその後、倍近くに値上がり。大半のアナリストは予測が外れ、赤っ恥をかいた。ショッピファイはウォール街の中でもとりわけ議論を呼ぶ存在のようで、同社の評価は依然ほぼ真っ二つに分かれる。ショッピファイを巡る意見の対立は、「ポストコロナ」の投資全般に関する論争を象徴する。つまり、ある企業が前倒しで需要急増の恩恵を受けている場合、将来的にどの程度の伸びしろが残っているかという議論だ。
ショッピファイの快走続くか、運命握る零細企業
コロナ禍後の成長は新規ビジネスの誕生とその存続に懸かっている
有料会員限定
あなたにおすすめ